秋深まる中、マリナは公園のベンチに座っていた。
「今の時期が一番気持ちいいね。」
そう言いながらくつろいでると隣にサラリーマン風の中年男性二人組が座った。
二人はベンチに座ると喋り始めた。

「部長さんはプリキュア続いてんですか?」
「もちろんさ。課長の君も続いてるのかね?」
「はい。もちろんです。あれ面白いですよね・・・」
二人組のサラリーマンはプリキュア談義を始めた。
(えっ、あの二人プリキュア見てんの?まあ年齢に関係なく楽しめるよう作られてるから何ら不思議じゃないけどね。それに子供に影響されたのかも。)
マリナは内心唖然としつつもこっそり聞き入っていた。

「それにしても部長さんが羨ましいですよ。嫁さんがいて娘さんまでいて・・・」
「そんな羨ましがらんでも・・・課長にもきっとチャンスはあるさ。」
「俺独身だからプリキュア仲間がなかなかいなくて・・・」

(何か虚しい話ね。)
マリナはどんな表情をしていいかわからなかった。

その後話題は再びプリキュアに戻った。
「そんでさ、料理部員の子ってめっちゃかわいいよね。」※1 ゴープリ8話参照
「料理部員?あぁ、以前ゼツボーグにされた子ですね。俺もあんな嫁が欲しいですよ。」
(プリキュア・・・っていうか随分マニアックな話ね。)
マリナは思わず苦笑いする。

「それよりも深大寺まみのロケットってどこへ向かったんだろうねぇ・・・」※2 ハピプリ33話参照
「多分宇宙に届いたと思いますよ。でもいっそのことなら俺の所に届いたらなあ・・・あ、でも流石に本物じゃなくてあの子の別のロケットが俺の(ピー)に突っ込んで(ピー)がこうなって・・・」
何と公園内で堂々と放送禁止ワードが飛び出したのだ。

(何の話しとんじゃああああああああ!!!!!!!!!)
マリナは内心赤面しながらツッこんだ。

その後もプリキュア・・・の友人ポジ&モブキャラ談義は続いて・・・
「それじゃそろそろ移動しますか。」
課長がそう言うと二人はベンチを立ってどこかへ行った。

「なかなかの物好きもいるもんだねえ・・・」
マリナはそっとつぶやいたのだった。

終わり

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